ざまあ– category –
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恋愛小説No.26「妻に相応しくないみたいです」
サラは頭を抱えていた。 「サラ、どうかしたの?」 「……いえ、なんでもありませんわ」 心配そうに顔を覗き込んでくる姉のマリアに、サラは小さく首を振る。だがしかし、そんな簡単に気持ちを切り替えられるはずもなく、サラは深いため息を吐き出した。 数... -
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恋愛小説No.25「愛する人は私ではない人を選びました」
私、カトリーヌには幼少期から想い人がいた。名前はアリトス。私と同じ伯爵家の貴族で、互いの両親の仲も良好だった。 しかし彼は伯爵家の長男であり、いずれは家督を継ぐ立場であった。そのため婚約者として名乗り出ることは難しく、遠くから見つめるだけ... -
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恋愛小説No.24「あなたと結ばれるわけにはいきません」
婚約者のロバートに呼ばれた私が彼の部屋の扉を開けると、そこには申し訳なさそうな顔をした彼が立っていた。 「ロバート様、話とは何でしょうか?」 私が問いかけると、数秒の後、彼は口を開いた。 「実は、俺……結婚することになったんだ」 「えっ!?」 ... -
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恋愛小説No.21「姉に嫉妬されています」
伯爵令嬢カトリーナには意地悪な姉がいた。 「あ、あの……お姉様……」 「あら、何かしら? 私に話しかけるなんて珍しいじゃない。大雪でも降るのかしらね。で、無能なあなたが私に何の用かしら?」 そう言ってニヤリと笑うのは私の姉のリーゼだ。 この人は昔... -
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恋愛小説No.18「婚約者が親友に手を出しました」
先日、私は婚約者であるガランの浮気現場を目撃した。相手はあろうことか私の親友。私の記憶にある限りでは二人が会ったのは一、二回。だが、私の知らない所で二人は秘かに仲を深めていたらしい…… 親友も親友だが、ガランもガランだ。もう婚約までしてしま... -
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恋愛小説No.17「追放されましたので」
「聖女制度の廃止をここに宣言する!!」 王がそう宣言すると、民衆は歓喜の声を上げた。中には感極まって涙する者までいる。 「そんな……」 その光景を群衆から離れた所で一人見るのは、この私アラクネである。 私は魔法学校を卒業した後、この国の聖女と... -
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恋愛小説No.16「あなたの浮気を知るまでは」
「チャールズ入るわよ」 私は何食わぬ顔で婚約者のチャールズの部屋を開けた。 「え?……」 しかし瞬間、私は目の前の光景に目を疑った。チャールズと女が抱き合っていたのだ。女は私と同じ位の背で、金色の綺麗な髪をしていた。チャールズは彼女の背に手を... -
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恋愛小説No.9「愛する人は幼馴染が好きみたいです」
「婚約破棄してくれないか?」 婚約者のカイルに突然そう言われ、私の頭は混乱した。彼と付き合って一年半、今までで一番の衝撃だった。 「どうして?」 私がやっとの思いで言葉を絞り出すと、カイルは申し訳なさそうに目をふせた。 「実は……他に好きな人... -
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恋愛小説No.8「覚えてないと言われましても」
「悪いが、もう俺とは婚約は破棄してくれないか?」 婚約者のフロイトはある日、私を家に呼びだすとそう告げた。突然人生が終わったように口をぽかんと開ける私。上手く頭も回らなかった。 「……え? どういうこと? 何かの冗談?」 数秒遅れて出た言葉に... -
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恋愛小説No.7「婚約破棄?いいですよ?」
「やっと来たか……」 私サラが部屋に入ると婚約者のカルイは不機嫌そうに呟いた。 ぽっちゃりとした体型、全然似合っていない髪型、他人を見下したような態度。 負の三点セットが揃っているカルイをまじまじと見つめながら、私は彼が言葉を続けるのを待った... -
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恋愛小説No.6「妹は私の婚約者に手を出しました」
「マリ! 俺と婚約してください!」 緊張した面持ちのレイスの言葉に私は大きく頷いた。 彼との関係は今に始まったことではなく、それは幼少期から続いていた。いわゆる幼馴染というやつで、友達以上になることはなかったものの、彼の隣にはいつも私がい... -
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恋愛小説No.5「妹は溺愛されています」
両親は妹を溺愛していた。 もちろん初めは私も多少は愛されていたのかもしれない。 だが、妹が生まれてからというもの、両親の愛は妹へ偏るようになっていったのだ。 「ハンナ、あなたはお姉ちゃんなんだから我慢しなさい」 母はことあるごとにそう言った...
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